今月の技術Tips
＜名古屋の葵交通バス事故＞
バスの事故が発生し2人の方が亡くなられました。今回気になったのが火災の発生です。バスは前方側には
エンジンはありません。なのに火災は前の部分から発生しています。おそらく電気火災ではないかと思われます。
乗用車の場合エンジンのない後ろ側の損傷で火災が発生することは多くはないと思われます。
それにしてもバス火災はどれもほぼ全焼のケースが多いようです。火災が懸念される地下鉄車両ではかなり厳しい法律があります。
シートや建付けには難燃材料を使うことです。バスの場合は規制がないのでしょうか。
一方運転手の体調急変も疑われています。この場合どうしようもありませんでした。鉄道車両には運転手体調急変にたいして
「デッドマン装置」があります。常にレバーに触ってないとマイコンが判断して自動的に車両を停止する装置です。
バスも今ではワンマン時代ですからこのような装置があってもいいのではないでしょうか。また自動運転技術の一部を
使って安全を確保してほしいものです。
＜気象予報と統計学＞
最近よく耳にするのが「50年に一度起こるかの激しい雨」という気象予報官の言葉です。
しかし日本のどこかで毎年この言葉が使われています。この言葉を使うときに重要な要素が欠落しています。
例えば市の広さ単位、県の広さ単位で論じる必要があります。市のような比較的狭い範囲に限定すればこの言葉は
正しいと思います。「○○市では６０年以来の雨が降りました」なら５０年に一度の雨は正しいです。
しかし県単位、地方単位では必ずしも正しくありません。広いエリアで見れば毎年発生してもおかしくないからです。
ましてや日本全国を対象にした場合もはやこの表現は不適切でしょう。
一方、降水確率についてはわかりにくさがあります。気象庁の説明では「降水確率とは例えば天気図があるパターンに
なった場合の降雨確率」と言っています。言い換えれば例えば１００回同じような天気図パタンが発生した場合６０回は
雨に４０回は雨が降らない時に６０％の降雨確率ということになります。わかりにくいですね。
地震の発生確率はもっとわかりにくいです。「今後３０年の間に発生する確率は７０％」と言われてもよくわかりません。
これは「今後２００年の間に発生する確率は９９％」というのと同じかもしれません。すなわち信頼度の提示がないのです。
統計学では信頼度１００％ならば「今後５００年の間に発生する確率は１００％」信頼度１％なら「今後１０年の間に
発生する確率は１００％」となるのです。そもそも地震発生予測技術レベルが低ければ予測はあまり信用できません。
＜電気自動車と発電インフラ＞
今年は世界中で猛暑と乾燥が問題になっています。中国では長江の水位が極端に低下し作物への大きな影響があるとのことです。
また発電能力も低下し各所で送電ストップが発生しています。トヨタの中国工場も送電停止で操業ストップです。そのような国で
電気自動車奨励とはとても正気でないように思われます。電気自動車の充電電力は家庭用エアコンよりもかなり大きいです。日本でも
毎年夏になると電力注意報が出ます。このような貧弱なインフラで電気自動車を推奨することに政治家はわかっているのでしょうか。
＜コロナウィルス第7波＞
第7波の勢いが止まりません。ワクチン接種を受けていない若い人から急速に広まっていると思われます。
若年層から大人に感染しているようです。マスクなしを許可している状況ではこうなるのは当然でしょう。
ただ毎日300人もの方が亡くなっていることに行政は目を向けなければなりません。搬送病院がなく患者が重症化する、
病床が不足する、投薬治療が受けられないなどは行政の問題です。テレビに出て紙芝居をやっている知事さんよく考えて！
＜ホームページ訪問者カウンタの導入＞
自分のホームページに何人の人が訪問したかは現在全くわからない状況です。そこで何人の人が訪問したかをカウントする「訪問者カウンタ」を
設定しようと思います。自前のホームページではこれが意外に難しいことがわかりました。
HTMLファイルにはカウンタ機能はありません。HTMLにカウンタ機能を持たせるにはSSIという技術を使います。LinuxのPerlを使ってcount.cgiというコマンド記述の
ファイルを作りHTMLから呼び出すことでHTMLにカウンタを表示できます。なかなかうまくいかなかったのですがたくさんの記事を読みやっと表示可能になりました。
試験段階ですが次の様にあらわされます。
＜アナログ電話の廃止＞
いわゆるNTTの黒電話と呼ばれるアナログ電話。NTTの電話局から家庭まで電線による電話回線を使う電話です。これが２０２４年で廃止されます。
いまこのような電話契約をされている家庭は光電話、もしくはメタル回線IP電話に切り替えることを要請されます。
なぜこのような変更計画があるかの理由は以下のようです。
現在電話の主流はIP電話です。IPとはInternet Protocolで音声をパケットに変換してインターネット回線を活用して音声通話する電話です。
当然メタル回線電話より経費が掛からないので通話料金は安くなるはずですがNTTは通話時間に応じて料金を設定しています。
特定の人、海外との人と長電話するのなら無料のスマホIP電話アプリを使うとか、yamahaのルータに付属するNetvolante電話を使うのもよいかと
思います。
＜日野自動車の不正について＞
日野自動車の大型及び小型のエンジン不正が発覚したようです。不正は全機種に拡大し出荷停止が最大で９３万台に及ぶそうです。
着任したばかりの社長の小木曽さんはさぞかし大変でしょう。上に物を言えない風通しの悪い社風が原因と言われています。
技術的には尿素フリーの排ガス浄化で独自技術に固執したことが原因とみられています。認証試験過程で触媒の劣化が問題になり途中で
新品に交換していたことが問題視さえています。一方トヨタ自動車のディーゼルエンジン車には尿素水が採用されています。
